500ウォンを受け取るために20kmを毎日歩くお年寄り
教会や聖堂では週に一度お年寄りに500ウォンを渡している
この日の配布は3ヶ所だ、地下鉄を乗り換え次の教会に急ぐお年寄りたち
[ソウルミーナ]働かざるもの喰うべからず、これはニホンの格言だが韓国ソウルには週に1度の恵みのために長い行列を作りそこに並んでいるお年寄りたちがいる。
明け方もまだ暗いうちからラジオ体操にでも集まるかのようなお年寄りがどこからともなく集まってくる、やがて行列が200mほどにもなるころようやく先頭ではコインの配布がはじまる。 お金を受け取るとすぐさま駆け出すお年寄りもいる、次の配布場所まで少しでもはやく到着するためだ。
行列をつくることを学ばずに過ごしてきたお年寄りが喧嘩をはじめたようだ、些細なことですぐに衝突する韓国のお年寄りだが、どこにこれだけの体力があったのかと思わせるような罵声が飛び交う。
韓国65歳以上の老人人口は542万人で、全体人口10人のうち1人は老人です。 老人貧困率は48%が越えてOECD諸国の中で最も高いです。 老人人口は急速に増えているのに特別な準備なしに老後を迎えるする老人が増えているという話です。
子供たちの助けを受けることができず、まともな政府支援も受けることができない老人たちはどのように生活しているでしょうか?
早朝の冷たい朝の空気を迎え、百人あまりの老人たちが聖堂の前に長い列をなしています。 一週間に一度ずつ聖堂で渡すお金を受けるためです。 "ここでは毎週5百ウォンずつ渡して。毎週5百ウォンずつ。昨年は千ウォンくれたし。
朝8時から分けてくれる五百ウォンを受けるため、夜明けから待ったという老人たち。
今日受け取った1500ウォンを見せてくれたおじいさん、地下鉄を何回も乗り換えて到着したところはソウル市内にある別の教会の前。すでに数百人が越えている高齢者たちが教会の前で列に並んで待っています。 この地域の教会が二カ所、聖堂一ヵ所が、五百ウォンずつを与えます。 いずれも千五百ウォンを受けるためには、それだけ定着する競争も激しいです。
※注:500ウォン硬貨はニホン円で50円程度
500ウォンを受け取るために競争をしなければならない韓国のお年寄りたち、競争社会はこんなところにもあります。
(翻訳:みそっち)
行列に2回並ぶひとはいないのか?
次々をお金を受け取ると駆け出すお年寄り、もう一度最後尾に並んでもう一回?
ソウルにある大きな教会ではだいたいこんなことをやっています。移動の途中に市や慈善団体がやっている無償給食をはさめば一日のスケジュールが出来上がるんですね。着るものだって並べば配給されます。 しかしこれはホームレスのハナシじゃないのです。
ホームレスなら駅地下や交差点の下などで夜を過ごします。住民登録証を持ったままのひとなら、1ヶ月5万ウォン程度の部屋が取り合いになるほどいるのがソウルです
0.7坪長屋とよばれるソウルの暮らしでは、風呂シャワーなしトイレ共同、電気は天井の蛍光灯だけ(電化製品が買えないんだけどね)ということになります。すこし広くなると家賃も上がるしドアにも鍵がかかるようになったりするのです。そうしたお年寄りの一人暮らし世帯はソウルだけでも200万世帯とも言われているんです。