さて、振り弁はお楽しみいただけましたでしょうか
さっそくですが韓国の話題から
5トントラックに15トンを...過積載では捕まらない
「5トン車1台寄越して、荷物は15トンあるけどね」そういう仕事を断れない運転手
韓国だけの伝説 "万能5トントラック"、 過積載上等 横転、暴走当たり前 ッス
[ソウルミーナ]"積載貨物5トン車にみんな10トン、15トン以上ずつ載せています。 捕まらないです"
貨物車の過積載関連の取材をし、貨物車の運転手たちに何度も聞いた話です。 常識的に受け入れにくいですが。 5トンを載せる規格で作ったのに5トン以上を積んでも大丈夫ってことですか。
ところが、現行法令の下では本当にそうです。 関連法で道路法と道路交通法の管轄部署と目的が異なり、奇妙な死角地帯が生じるためです。
道路法は、道路施設を保存するために作られた法令で、管轄部署は国土部です。 一般的な高速道路料金所での過積載取り締まりがまさにこの法を根拠で行われます。 法の目的が '道路の保護' であるため、道路にかかる重さが重要です。 過度に重い車両が歩き回ればせいぜい舗装しておいた道路がへこんだりして状態が悪化するからです。
基準は荷物を積んだ貨物車全体の重さ40トン、車輪の一軸あたり加えられる重さ10トンで、この以上を搭載すれば取り締まりの対象です。 反対に考えれば、この基準以下であれば取り締まりにかからないってことです。 5トン車が8トンを載せても、9トンを載せてもかまわないということです。 どうせ道路は10トン程度は十分耐えられるように設計されているからです。 高速道路の料金所で5トン車が8トンを掲載しても、取り締まりにかからない理由です。
一方の交通安全を目的とする道路交通法の取り締まり対象は一般的な '過積'概念にもっと近いです。 車両に書かれている積載容量の10%が越えると、取り締まりの対象なんです。 管轄部署は警察です。
ところがここから問題が生じます。 過積載取り締まりのための装備とシステムがすべて国土部の管轄となっていて、警察は取り締まる装備やシステムがないという事です。 それではどのように取り締まりをやるのでしょうか?
※軸重を計るハカリのことらしい
大抵はただ見た目だけで取締りをします。 通り過ぎる車を立てて貨物の重さを目分量です。 例えば、10kgと書かれているセメント100個載っていれば1トンだろうとだと思っているのです。 捕まったとしても過料5万ウォンも支払えば済むため、警察の取り締まりに気を使う貨物車の運転手はほとんどないとします。
5トン車に15トンを積んでも大丈夫な奇妙な死角地帯はそこから生じます。 取り締まりの装備やシステムを備えた国土部の取り締まりの基準は一般的な '過積'概念 とは異なるし、警察は装備と人員不足を理由に取り締まりをよくしていないからです。 両省庁は過積載関連事故が発生する度に、責任を押しつけ合っている状況です。
この中に被害を受けるのはほとんどの貨物車運転手たちです。
"5トン車に5トンだけ掲載しようとすれば、仕事になりません。 今では全般的に5トン車に12トンずつ、13トンずつ載せるから。 荷主たちが当然5トン車もそれだけ出すつもりと思ってて車を呼ぶことなのに。載せなければお金をくれないんです。 定量だけ載せていたのでは、その車は仕事をすることができません。 そのままずっと立っていなければならないじゃないですか"
"(過積載すれば)ブレーキも多く踏んで、燃料もたくさん食べるので、運転にも無理が行くんですね。 ところでこのようにして事故ができたら私たちは無条件に過積載を抱えて捜査を受けることになります。 すべて積載した運転手の責任です。 運送会社と荷主は処罰を受けません。 ただ運転者にだけ過積載したと、その責任を問うのですよ"
すでに過積載が慣行化された状況であり、車に与えられる負担と危険性を知っていながらも、無理に荷物を載せるということです。 実際に記事が使用するアプリ(仕事依頼)には5トン車に14トンを載せてほしい、15トンを載せてほしいという要請が殆どでした。
更に事故が起きれば、その責任はすべて運転手たちが負わなければならない状況。運転手たちの不満がどれほど理解が行きました。
韓国の運転手は全員自営業で車両は持ち込みだからね
なぜこのような慣行が定着したのでしょうか。 運転手は下請けから再請負が続く車両持ち込み制度と、荷主中心の自律運賃制を最も大きな原因として挙げました。
車両持ち込み制度とは事業免許を持った運送会社と貨物車を所有した貨物車の運転手が契約を通じて運送業務を行うようにする制度です。 主は運送会社の営業網を通じて仕事を確保することができ、運輸会社は実車がなくても運転手に渡す持込管理費だけで事業を経営できるでしょう。とても効率的にも見えます。
しかし、実情はそうではありませんでした。 実際の車両の運転と事故に対する責任はすべて運転手になった構造であるみると、運送会社は多くの物量を取ってくることばかりに没頭するようになり、無理な過積載をけしかけることになったのです。 自律運賃制で運送会社間に競争入札をしている状況で、荷主たちはもっと低い価格でより多くの貨物を載せるという運送会社に仕事をくれますからね。
ある運転手は、荷主~運送会社につながる構造の中で各段階ごとに'持込管理費'と'手数料'、また'車両の割賦金'まで負担していました。 低価格競争の中で、貨物運賃は物価上昇率の半分程度しか上がっていませんでした。 各種中間費用まで考慮すると10年前より状況はさらに悪化したと貨物車運転手らは主張しました。
荷主や運送会社、貨物車運転手たちの利害関係が衝突している中、貨物車交通事故は、昨年まで5年間、毎年25000件をはるかに越えて、減る兆しを見せずにいます。
(ソウル/みそっち)
韓国では運転手やってるなんていうのはチンピラか前科者がやるものだと言う認識ですね。 まずタクシー運転手ですが、ソウルにタクシーが急増した1980年代末のころに、仕事の無い刑余者の中から運転できる奴の掃き溜めとしてタクシーの増車が行われたことがありました。
それ以来韓国ドラマに出てくる”タクシー運転手”というのは、大抵は借金を抱えていたり、過去に殺人の経歴があったり、軍隊に行ってる時に大隊長の悪事の片棒を担いでいたりした役柄ばかりで、それらが真実だと認識する韓国型思考によって、運転手の子供は学校でいじめられる仕組みが出来上がっています。
同様に、バス運転手や貨物車運転手というのも一段低く見られるという社会構造があるわけです。
とにかく自分とは違ってお金持ってるひとや偉い人たちをみれば「何か不正をやって今の地位の人」とか「不正をやっているに違いない人」としか他人のことを見ないので、貨物車運転手や宅配便運転手などが蔑視の対象になりがちですよ。
※タクシー運転手のうち大学以上の学歴を持つ割合が韓国では27%となっている
そんな稼業の運転手ですが、韓国では車両持ち込みが普通です。市営の公共バスや大手タクシー会社ではバス・クルマは用意しますが、雇用形態は時間制の非常勤ですから、それよりも自分のクルマで営業許可ををとってやろうかなという会社所属だけど車両持込の野良タクシーをはじめる人が多いです。 さいわいにもタクシー無線での配車だったのがスマホのアプリでできるようになったことで、そこに登録料を払えば流しで仕事するよりもイイなんてハナシも聞こえてきますね。
そんな野良タクシーは夜の酔っ払いを乗せたがらないので、ソウル市20万台のタクシーが夜になるとめっきり拾えなくなるなんてこともあります。
さて大型貨物車では燃料代やタイヤはもちろん車両代だってとんでもないものになりますが、それらを支払い、密造燃料を入れ再生タイヤでバーストするのがデフォとなっていて、借金のために働くけど借金は増えるばかりでこの先どうなっちゃうかワカンナイなんてひとばかりなわけです。
それでも大型車ディーラーは買い換え需要に応じてさまざまな借金の方法を編み出して運転手にクルマを売りつけようとするわけで、無期分割払いという暗黒の沼に肩まで浸かっているのが彼らです。