ソウルの避暑生活④ 漢江市民公園はゴミの山
禁止されたテントを張ってあちこちごみ。恥ずかしい漢江(ハンガン)の夜
[ソウルミーナ]漢江市民公園といえば漢江の土手の向こう側です。少し早目の季節外れな暑さに夜には漢江(ハンガン)に出て時間を過ごす市民たちが多いです。 しかし、夜ごとに恥ずかしい姿が広がっています。
夜のとばりが下りた漢江市民公園。夜店が開かれた一方では足の踏み場がないほどです。 立ち入り禁止の芝生の上に人々がいっぱいですね。 最初からテントを張って休んでいる場合も多いです。
しかし、夏場の漢江(ハンガン)公園で夜9時以降、テントを張るのは取り締まりの対象です。 犯罪や風紀の乱れを防ぐための目的なので過怠料100万ウォンの賦課対象です。
※夜間のテントで過料が徴収されたケースは2014年の法改正以来1回も無い
[通りかかり/ソウル西大門区]
"濃密な愛情表現をする姿はどうしても子どもらがいるとき避けてそうですね。"
ゴミ民族を彷彿とさせる問題はこれだけばかりではありません。
人たちが座った席ごとに汚い跡が残っています。 様々な生ごみに、徳利、ビニールなど、ゴミ埋め立て処分場を髣髴とさせます。
[おのぼりさん/清州市清原区]
"ガラスの割れた焼酎瓶やビール瓶が芝生など、至る所で隠れていて子供たちや利用する市民たちが危険なようです…"
夜が明けた後、再び訪れた漢江(ハンガン)。未明から始まったごみ収集作業は朝からずっと継続されます。
[漢江(ハンガン)公園の掃除管理人]
"夜に遅く行く人たちがそのまま置いていってしまうから。 いつも人が不足して対策できない。"
ゴミ箱だけでなく、あちこちに隠れていて拾うことも大変です。
この回収車には昨夜芝生に捨てられたごみがいっぱい溜まっています。 ここ盤浦漢江(パンポ・ハンガン)公園では、週末ごとに約11トンのゴミが出ます。
ごみを出す人、片付ける人にはそれぞれ理由があるでしょう、漢江(ハンガン)公園では夜のマナーと恥ずかしい市民意識の素顔が現われます。
(ソウル/みそっち)
ソウルでは物価がここ1年で10%以上上がっています。緑色の焼酎瓶でおなじみの希釈焼酎はコンビニで1,900ウォンになって200ウォン上がりました。
大型マートで買えば1,400ウォンくらいですが冷えていません。
これを居酒屋で頼むと5,000~7,000ウォンするので、普段から飲食店で提供される値段の成り立ちを理解できない韓国人には怨嗟の的になっていて、売り上げも急降下しながら飲食店の閉店も後を絶ちません。
そうなると居酒屋で飲むより買って持って行って飲む方が安上がりなので人気が高い訳です。
瓶焼酎も漢江公園内の屋台で買うと2,000~3,000ウォンくらいです。
そいうわけでコンビニで買って持ち込むという仕組みが出来上がっています。
さて、この焼酎瓶には空き瓶保証金が加算されています、買ったところに持ってゆくと返金されるしくみになっています。(緑色の焼酎瓶は100ウォン、ビール瓶は130ウォン)
これらの空き瓶回収業務は、韓国では小売店に手間だけかかるシステムを理解されているので、どこのコンビニでも引き取ってくれるというわけではありません。
そこにきて韓国人はお片付けが大嫌いなので翌朝になるとそこかしこがゴミだらけになるのです。
空き瓶には100ウォンの文字が▶
※焼酎瓶ビール瓶には保証金が印刷された小売用と飲食店で供されるビン保証金の無いビンの両方が存在する。 ついでに言うと大型マート販売用もありコンビニでは回収してくれない
そんな高価な品物が転がっていれば空き瓶拾いの高齢者が湧き出ちゃうかと心配しますが。公園側では空き瓶など換金性のあるものだけを拾い集める高齢者が寄り付くと集めたゴミをもういちどひっくり返すばかりなのを手を拱いて見ているわけにもいかないので拾い集めたごみはすぐさま移動させます。
空き瓶回収は貧しい高齢者の貴重な収入源ですからね。韓国で良く見かけるお年寄りの取っ組み合いのけんかなども、その原因は空き瓶や廃紙拾いの縄張り争いだったりするのです。
ひとの見ているところでは拾わないルール
そんな韓国ですが、いちおう韓国人のあいだにもルールがあるようで、ひとの見ているところで空き瓶拾いをするような高齢者は居ません。
芝生で宴会しているひとにしてみれば放置していくゴミにも所有権があり、見ているそばから分別されるようなことがあるとその途端に火がついたように切れることがあるのです。
これは清掃のひとも苦労するところで、飲んでいるひとの隣で掃除をはじめるとその途端に因縁をつけてくることが多いです。
しかし夜更けの漢江公園でリアカーを引いた高齢者が空き瓶拾いをすればかなりの収入が得られる気もします。換金性のある空き瓶だけ拾ってゆく両班の末裔たちにはお片付けという言葉は永遠に理解されないのかもしれません。