セヲル号の船体引揚げは計画通り進めるのか?
海底に横たわるセヲル号で追い詰めた朴槿恵政権がこんなにあっけなく崩壊するとは
もはや大統領があの状態ではセヲル号の引き揚げに固執する必要も無くなった
[海のミーナ]当初の計画だった引き揚げ時期は台風シーズンの前までという約束が、年末までずれ込むと工法の再検討へ。上海サルベージとの契約は12月まで、年内引き揚げが無くなり再契約となれば引き揚げ費用も予定していた1500億ウォンから2倍に膨れ上がることも。
海洋水産部が既に計画したセウォル号引き揚げ方式が冬季には作業効率が落ちるとし引き揚げ工法と装備を変更する方法に対する検討に入った。
※船体引き揚げは今年7月~8月~9月~10月~11月っと予定が順調に延長されてきました。ここにきてクレーンを使う方式からふたたび”浮き輪方式”への変更です
キム・ヨンソク海水部長官は技術検討会議を主宰した席で、"既存のクレーンやフローティングドッグは入札当時高い点数に採択された方式だが、冬期を念頭に置いた方式ではなくて高さが高くて風圧面積が大きい装備の特性上、冬期に危険負担が増加する恐れがある"としながら新しい工法に対する意見を聞くという方針を明らかにした。
今日の会議には引き揚げ業者である上海サルベージと専門家などが参加した。先立って海水部は先月、船尾の下の海底面がコンクリートのように丈夫に固まっていて掘削作業がまともになされなくてずっと遅れているとしながら、船尾に入る作業方式を'海底の掘削後挿入'から'船尾に入った後設置並行'方式に変更した。
※船体が海底面に埋まっているわけじゃなくて硬い砂が堆積した横倒しの船体の下を掘って鋼鉄のビームを敷いて船体後部を持ち上げるつもりらしい
(翻訳:みそっち)
土曜日はソウルで大規模なろうそくデモがあったわけですよ、会場となったのはいつもの光化門広場なんですが、あそこには黄色いテントの”セヲル号被害者家族協議会”が陣取っていたはずなんですよね。ところがここのところの騒ぎですっかり影が薄くなってしまったのです。それどころかこれまでの沈没事故の原因究明という主張が、時局宣言とか退陣要求へと行動を変えてしまったのですね。
これって韓国の左派のやってることと合流しちゃってるわけです。まぁセヲル号家族協議会っていうのがそっち系のひとの集まりでしたから本来の姿に戻ったというか本業のほうに戻ったってことなんでしょうけど、その黄色いテントの応援をしていた学生なんかは戸惑いがあったようです。
セヲル号の現場のほうでは現地取材記者なんていうのも常駐していたのが一人去り二人去りというありさまでしたから記事が少なくなっているのもイイんですが、肝心の”被害者特権”という主張が無くなっちゃったようなのです。
ってことは”被害者特恵”というのは本来からの要求だったようですが、実は大統領退陣というのが目的だったことになりそうなのです。
あの珍島体育館占拠騒動も元をただすと被害者特権を要求するものではなくて大統領を困らせるためだったのではないかという分析ですね。
これにはちょっとカラクリがあって、被害者の会っていうのは徐々に懐柔されてきてるみたいで、お金を受け取ってハンコを押した被害者家族会会員というのがすでに抜けているのです。そのあとに増強されたのが光化門広場で時局宣言みたいなことをやってる新しい会員なんですね。
っとまぁ最初の”被害者特権の会”だったものが徐々にお金を受け取って人数が減ってきて今になってみると光化門広場で大統領退陣を叫んじゃうという”組織乗っ取りなりすまし”みたいなことになってるのです。
そうなるとセヲル号の引き揚げなんてことはドーデモよくなっちゃうみたいですよ。
そこで年内の引き揚げはすでに不可能な状態だという現場引き揚げチームと被害者の会がなし崩し的に船体の引き揚げをしない方向で調整を進めているらしいという声が聞こえてきているのです。
現場作業の海洋水産部にしてみるとこれ以上のお金のかかることはやりたくないし、大統領側の形勢も不利だからここはひとつ作業を縮小して… というのが始まっているのです。
お金のかかる船体引き揚げと時間のかかる原因究明という面倒な要求で青瓦台を追い詰めてきたのに大統領がこんなにあっけなくグラグラしちゃったのでセヲル号のほうなんかどうでもよくなっちゃったのでしょうね。