'韓国は最近'全数調査の全盛時代'…"不信社会のいやな断面"
"全部暴いて、自分の目で確認しなければ信じられない"という不信社会
”全数調査”が何か徹底的に、確実に問題を暴くという肯定的語感
[30日間嫌韓生活Ⓒ]"6月まで生活化学製品の製造・輸入業者8000ヵ所から製品に含有された殺生物質の種類に関する資料を受けて実態を全数調査します。"(ホン・チョンソプ環境部化学物質政策課長)
"各地方弁護士会から提出された'前官'弁護士らの事件受任明細を全数調査して受任経緯などに不正事実があるかを把握する計画です。"(ムン・チョルキ、法曹倫理協議会事務総長)
"統合失調症(旧精神分裂病)患者の方がどこに、どれだけあるか、全数調査を一度試してみます。"(キム・グァンリム)セヌリ党政策委員会議長)
最近、全国が'全数調査'ブームだ。 大韓民国が、いきなり全数調査の共和国になった感じだ。 環境部は加湿器殺菌剤事件の影響で芳香剤、脱臭剤など日常生活で広く使われる化学製品に対する不安感が高まると25日、ブリーフィングを開き、人体有害性の有無を調べるための全数調査方針を明らかにした。 法曹倫理協議会はチョンウンホ、ネイチャーパブリック代表の救命ロビーなど、判事や検事出身の前官弁護士の法曹不正問題が大きくなると、24日、前官弁護士280人余りの事件受任明細を相手に全数調査に着手した。
▲検事長出身の洪満杓(ホン・マンピョ)弁護士が法曹不正事件の被疑者で、検察に出頭し、取材陣の質問に答えている。 法曹倫理協議会は、法曹不正波紋が広がると、洪弁護士のような前官弁護士らの事件受任明細全数調査に乗り出した。
ソウル江南(カンナム)駅トイレで行われた'通り魔'殺人事件の犯人が精神分裂病を患ってきたことが明らかになり、精神分裂病患者の管理実態から'火の粉'が散った。 与党セヌリ党は27日、女性家族部、保健福祉部、法務部など政府省庁と政府与党間協議を開き、国内の精神分裂病患者管理の実態を把握するための全数調査の実施を決定した。
▲ソウル江南(カンナム)駅のトイレ'通り魔'殺人事件の被疑者のキム某(34)氏が警察官らによって強制連行されている。 キム氏が精神分裂病(現統合失調症)を患ってきた事実が明るみに出ると、政府与党は国内精神分裂病患者の管理実態の全数調査の実施を決定した。
最近、マスコミで'全数調査'が初めて登場したのは、検察が捜査中の法曹不正と関連したからだ。 ソウル中央地検特殊1部(部長検事イ・オンヨン)は、ピョン代表の常習賭博事件を検察の捜査段階で弁論した検事長出身の洪満杓(ホン・マンピョ)弁護士の脱税疑惑を調べていた中で彼女が2011年最高検察庁企画調整部長を最後に検察を辞め、弁護士開業をして以来現在まで担当した事件の内訳を一々検証しなければならない必要性を感じた。 いくつかの言論が'検察、洪弁護士受任明細全数調査'と見出しを掲載してから、全数調査という言葉がブームに乗り始め、今まで続いている。
28日、統計学界によると、'全数調査'とは母集団内の一部だけを調査して、全体を推定する'標本調査'とは違って、母集団全てを調査する手法を意味する。 学者たちは"標本で母集団を推定することがないために誤差がないというのが全数調査の最も大きな長所"と認めながらも"全数調査は時間と費用がとても多くかかるために母集団がとても少ない場合以外はほとんど実施が不可能なほど、一般的には標本調査が多く活用される"と説明する。
全数調査が何か徹底的に、確実に問題を暴くという肯定的語感を与えていることは事実だ。 そのためか、最近社会の構成員みんなが'全数調査'という用語にあまり執着するのではないかという気がする。 27日、保健福祉部などが参加した中で、政府ソウル庁舎で開かれた'国民の安全官民合同会議'が代表的だ。 会議が終わった後、韓国政府は"6月末まで全国5400ヵ所の介護施設と療養施設の人権実態について、全頭調査を実施する"と発表した。
▲商品棚に陳列された生活化学製品:加湿器殺菌剤事件で化学物質の有害性に対する恐怖が拡散し、政府は市中で販売中の生活化学製品を対象に、全数調査に着手した。
このような全数調査のブームの背後には、'政府であれ、誰でも人の話をまったく信じられないから全部暴いて私の目で直接確認しないと気が済まない'という意識が敷かれている。 誰彼なしに全数調査、全数調査して叫ぶ現実は韓国社会が深刻な'不信の沼'に陥っていることを示す苦い一断面ということだ。
実際、今年初め、韓国保健社会研究院は14∼18歳の青少年10人のうち8人が韓国社会に不信感を抱いており、'他の人を信頼することができない'と思っているという調査結果を発表した。 昨年末、韓国行政研究院も国民10人のうち7人が'韓国の経済・社会的分配構造は公正ではない'と考えているというなど不信社会問題の深刻性を示す調査結果を公開した。
クァク・グムジュ、ソウル大学心理学科教授は"国民が2014年旅客船セウォル号沈没事故と2015年メールス(中東呼吸器症候群)事態を経験しながら'政府を信じられない'という不信が情緒深く根づいている"と分析した。 このように不信が広がっては、何の事案が発生するたびに、全数調査に乗り出すことになって、統計学者たちの指摘のように標本調査よりはるかに大変な全数調査をしてみると時間・費用がとても多くかかる。
パク・インハ、青江文化産業大学 教授は、韓国社会を不信社会と断定した後、"不信社会に住むのは本当に疲れたことであり、それで韓国社会は'疲労社会'でもある"と嘆いた。
(翻訳:みそっち)
まぁ単純な不信社会ですからこういうことが起こるみたいです。
覚えたての言葉を使ってみたいという幼児期にありがちな...
頑張ってください♪