韓国のタクシーで忘れ物をしても戻ってこない
裁判所、乗客が置き忘れた携帯電話横領したタクシー運転手、3度目でようやく実刑
常習的占有離脱物横領犯にも韓国では”異例的懲役刑”に反発、実質的には無罪放免
[ソウルミーナ]裁判所が乗客が置いて降りた携帯電話を密かに持ち出したタクシー運転手に検察が請求した罰金刑より重い懲役刑を言い渡した。
ソウル中央地裁刑事11単独キム・カンサン判事は占有離脱物横領容疑で起訴されたタクシー運転手のイ某(57)氏に懲役6月に執行猶予1年を言い渡したと7日明らかにした。
イ氏は今年3月、ソウル永登浦区一つの百貨店の前の道路で乗客A氏が置いて降りた時価80万ウォン相当のスマートフォンを返さず、盗品に売り飛ばして起訴された。
検察は罰金刑に該当する略式命令を請求したが、裁判所は、イ被告が同じ容疑ですでに二回略式命令を受けた前歴があるとし、正式な裁判に付託した。
キム判事は"置き忘れた携帯電話を返すという乗客の信頼と反対で、彼を盗品と処分しようとするなど、罪責が軽くない"、"略式命令で請求された罰金刑より高い懲役刑の執行猶予の判決を言い渡し、再犯を防止する必要がある"と判示した。
昨年警察庁遺失物総合センターにオンラインで申告された「タクシー内の携帯電話の紛失」は2万3千894件にもなる。今年も4月末までに8千630件が寄せられた。失われた携帯電話は、盗品業者に機種に応じて数十万ウォンで売れる。ほとんど中国など国外に密輸されているもので、捜査機関は見ている。
(翻訳:みそっち)
執行猶予っていうのは韓国では罰金とならんで裁判所が出す判決では非常に多いのです。罰金を払わなくても差し押さえがあるわけじゃありませんし、執行猶予だからといって再犯しても刑務所に入れられることはありません。韓国では犯罪者保護が徹底しているため、タクシー運転手のこのひとはこれまでどおりお仕事を続けるし同じことを何度でも繰り返すでしょう。
ちなみに犯歴として記録が残るわけですが、このタクシー運転手が”国会議員”にでも立候補して新聞記者が前科を調べてくれるまでだれも不利益を被ることもなく何事もなかったようになるのです
関連過去カキコ:韓国では戻って来ない携帯電話一年100万台