韓国では偽造紙幣が珍しいのか
犯罪はね、受理しなければゼロなんです。被害届を出すコストを考えてください
子供がカラープリンターで裏表印刷して使っても ”偽造紙幣事件” じゃない
[NEWSミーナ]韓国銀行が30日に出した「2018年の偽造紙幣発見現況」を引用した ”偽札清浄国” 記事があふれている。これによると昨年発見された偽造紙幣が20年ぶりに最も少なかったという。
正確に言えば、偽造紙幣を作りそれを使用して損害を発生させ犯罪として立件された件数が単に少なかっただけだというのが正しいようだ。
韓国では偽造紙幣の検挙率が最低水準を続けている。 これに対する理由で、単に処罰水準が低くて偽造紙幣をつくることが罪として認められないからなのか、あるいはカラーコピー程度の偽造を単純説諭で帰してしまうことが問題なのか、様々な意見が出ている。
韓国銀行が先月30日に発表した "2018年の偽造紙幣の発見現況" を見ると,昨年,韓国銀行が貨幣を取り扱う過程で見つかったり、金融機関や個人が発見して韓銀に申告した偽札はわずか計605枚だった。
これは1年前(1657枚)より63.5%も急減したもので、1998年(365枚)以後最も少ない数値だ。
ところが偽札事件をニュース記事検索で見てみれば、夜間のコンビニや伝統市場、深夜帯のタクシー乗車などのほか、募金箱から大量に発見されたコピー紙幣などは軽く30件を超える。外国人観光客へのおつりで使われたケースも多い。
これらの事件には後続記事も無いため処罰水準は不明だが、その多くは通報をうけた所轄警察が現場の判断で被害金額や手口から事件性が高いかどうかを判断して処理しているとみられる。
(5万ウォン札の偽札数百枚を作って使った30代の女性が警察に逮捕された。 慶北清道(キョンブク·チョンド)警察署は7日,700枚以上の偽札を作って使用した疑い(通貨偽造行事)でA容疑者(35·女)を逮捕した,と発表した。 警察によると,A容疑者は今年(2018年)2月、自宅にあったカラー複合機を使って5万ウォン札720枚を偽造した後、高速道路休憩所などで使用した疑いが持たれている。 )
(外国人観光客がタクシー運転手から受け取ったおつり5000ウォン札は見るからに粗悪なコピーだったが、タクシー運転手は故意に渡したのではないとして旅行客の帰国で事件にならなかった)
(タクシー運転手のPさんはさっき降ろした乗客の挙動がおかしかったことを思い出し、明るいところで受け取ったウォン札を見ると手触りが違う気がしたので、コンビニに行き、栄養ドリンクともう一品を買った。コンビニ店員がすぐさま警察に通報したがPさんが弁済する意思を見せたため警察では事件性が無いものとみている)
(小学6年生のキム君らカラー複合機でA4用紙に出力したコピー紙幣でチェ君と一緒におやつを買い、同級生の何人かにも見せたり渡したりした。コンビニ店主からの通報で刑事未成年者のキム君が仲間に配った18枚のコピーは回収された)
(20代の公試生Nさんはコンビニのアルバイトをしながら、自動つり銭機の中の紙幣をコピー紙幣とすり替えた容疑で取り調べを受けた、Nさんは自分でコピーしたものではないと主張し、CC画像も映らない死角だったため立件は見送られる方針だ)
(街頭募金支援団体によると、募金箱からつながったままのコピー紙幣が見つかり困惑しているという、大田広域市のある無償給食支援団体の募金箱から発見されたコピー紙幣がまだ切り取られておらず、警察でも犯罪性が無いとして被害届が出てこない以上受理することはできないとした。)
すなわち、偽札被害を警察に通報すれば、被害金額やその状況などの事情聴取が長時間にわたるため、被害者側が受ける損失が少なくないということだ。
偽札行使を重罪と受け止めない国民性にも問題があるようだ。
韓銀では、新札のホログラムや立体型部分露出銀線、隠し絵など偽造防止のための安定装置技術を発展させてきたおかげだという自己評価をしているがとんでもない話である。
雑なホログラムはタバコの銀紙を使用2018.03.12
韓銀によれば,13年6月に検挙された犯人が偽造した5000ウォン札の旧札は04年から昨年末まで5万4000枚が発見された。
17年9月、偽造紙幣犯が作った1万ウォンの新銀行券は16年6月から昨年末までの2年半余りで1301枚だけが発見された。
このように流通する紙幣の百万枚当たりの偽造紙幣は0.12枚で,前年(0.3枚)より減少した。
(ソウル/みそっち)
韓国は金融不信社会
韓国ではカードによる支払いがお金の流れの明確化+税金逃れ防止に効果的という公報で、ほとんどのお買い物や支払いがカードでできるようになっています。
その一方で地下鉄の不正乗車は世界のトップレベルを更新し続けています。
たとえば使い道を隠したい ”うふふ” 関連の支出でカード払いというのは気まずいですから、うふふ業者の受付には現金自動預け払い機が設置されていて、支出欄には ”現金キャッシング” と表示されるような隠れ蓑があるそうです。
(韓国ではケータイ払いはまだ上手く行ってない)
ところが、路上屋台のような引き売り業種ではカード読み取り機設置も進んでいないので現金払いも残っています。揚げ物売りのおばちゃんはお金をよく見ないでエプロンのポッケに入れるので成功率が高いそうです。引き売り屋台ではおばちゃんが警察で被害届を出していたら商売あがったりとなるのでここから被害届が出ることはありません。
タクシーでは売り上げ記録の残らない現金払いが今でも喜ばれたりします。(運賃の交渉で急いでくれることもある)ところが韓国社会はカード万能+不正無しという触れ込みなのでタクシー運転手の取り分となる現金払いは認めたくないという会社側と会社への現金入金を横取りしたい運転手の間には尊法意識で大きな隔たりがあります
田舎のバスでは料金箱に現金というのがお年寄りの多いところで喜ばれます、バス運転手のキムさんは料金箱から毎日4~5000ウォンを抜き取った容疑で捕まりました
韓国に進出しているうどんレストランチェーンで注文で前払い式の場合、追加トッピングは現金払いの場合がほとんどです。そこで、店員がお金を受け取りてんぷらを運んでくるところに店員の旨味があったりします。そこで、使われる5000ウォン札にコピー紙幣が入っていたら、店員はガッカリするだけで、事件を公にするようなことはありません。
このように”カード社会” だと思われがちな韓国社会ですが、現金流通にも庶民たちの生活がかかっているのです。