それっ 今年は7月28日 犬食の日
犬食でしょ あれれ? 最近じゃ 何か違くない??
[ソウルミーナ]この時期になると出てくる ”中伏” と言う聞き慣れないものが韓国の犬食であることは良く知られているが、朝曰新聞の有料会員限定で全文読める記事に『韓国では毎年、陰陽五行説に基づき、夏至のあとの3番目と4番目の庚(かのえ)の日、立秋後の最初の庚の日を、それぞれ「初伏」「中伏」「末伏」と呼び、この日は日本のウナギのように暑さに負けない料理を食べる習わしがある。』という嘘っぱちが堂々と書かれているのには辟易する。
堂々と犬食文化を自慢していれば全世界から喝采を受けるのに、動物団体だの動物保護法だのといった文字列をならべて『夏バテ対策』なんてものがいかにもむかしから韓国であったことのように記事に並べているのはバカであるということだ。
そのなかに最近になって犬食の記述が無くなっているのだが、これは言うまでも無く韓国の犬食文化が韓国人同様に嫌悪されているからである。
これについては韓国の食文化を良く知る者としてはバカの片棒を担ぐわけにもいかないのでありのままをここで紹介しましょう。
▲中伏を迎え、ソウルのある犬肉の食堂に人たちが入っている。
「以熱治熱(イヨルチヨル、熱を以って熱を治すの意)」という言葉のように、韓国には暑い時にあえて熱い料理や辛い料理を汗を流しながら食べて夏バテを吹き飛ばそうとする食文化も根付いています。
また、一年でもっとも暑い7月~8月にかけて3回ある伏日(ポンナル)は、日本でいう「土用の丑の日」にあたり、暑気払いとして滋養のある肉類や海産物を食べる習慣があります。栄養たっぷりのスタミナ料理がもりだくさんの韓国で、夏を元気に乗り切りましょう!
犬肉の紹介が無い まるっきりない。 んじゃ参鶏湯でも...
参鶏湯
2016年、中国からの団体旅行客に参鶏湯が振る舞われた(現在このサービスは行われていません)
「参鶏湯(サムゲタン、サンゲタン)」とは、主に生後数十日の若鶏のお腹に、もち米や高麗人参(朝鮮人参)、なつめ、栗などを詰めて長時間煮込んだ韓国の伝統料理です。箸をさすと肉がほろっとはがれるほど柔らかで、鶏のダシが出たスープは、食欲のない時も食べやすい優しい味です。冬の寒い時期や、暑気払いで滋養食を食べる日「伏日(ポンナル)」の代表料理として、韓国人にも外国からの観光客にも親しまれている人気の定番韓国グルメ。韓国旅行の際に、必ず食べてみたい韓国料理によく選ばれます。一人前用の石鍋に入って運ばれてくるので、おひとりさまでも食べられます。
参鶏湯が食卓で話題になったのは「一人前レトルト参鶏湯」が市場に登場してからでした。いえいえ今ではブラジル産若鶏が冷凍で輸入されていますから安定供給されているんですが、それすら2003年以降なのです。つまり1980年代以前の韓国を知るひとにとって参鶏湯とは「そういうのがあるらしい」「大勢でたべるらしい」「食べている最中がとてもキタナイ」と言う程度の認識でした。
ええこれはホントですよ。未曽有の食糧危機だったアジアの最貧国に一人前用の石鍋に入って運ばれてくる、そんな料理があったわけ無いじゃないですか。そして食べている最中がとてもキタナイ。しかも家で食べる参鶏湯っていうのは家族全員で大なべをかき混ぜて食べるものということでよろしいかと思います。
しかもカムジャタンでも紹介したように、食べない骨は鍋に戻してそのほかの残り物と一緒に翌日も水を足してコメを入れてダシの出たところでもう一度家族そろって食べるというのが本来の参鶏湯(サムゲタン)でした。(しかも年に一度の贅沢)
いつの間にか一人前ごとに石鍋に若鶏まるごと使われた参鶏湯なんて思い込んでますが、ホントはそういうものなのです。 年長者が先に食べて残り物をほかの家族が食べるという、あるいは自分の残り物をほかの家族に強要するという文化がきちんと残されてきたのです。
というわけで韓国でも参鶏湯を有難がる世代と嫌悪する階層がきちんと存在しています。そいうことです。