荷主の保護より韓進海運が選んだもの 接舷禁止指令
港に停泊すれば、差し押さえ憂慮…来ることも行くこともできない韓進船舶
米国の沿岸公海には4隻待機/連邦裁判所'債務凍結'開始に神経
[船のミーナ]入出港の禁止と船積み貨物荷役拒否などの措置に直面した韓進(ハンジン)海運の船舶4隻が、米国の沿岸の公海上に停泊したまま、にっちもさっちもできていない。 差押の可能性を憂慮して停泊中である韓進海運船舶はカリフォルニア州ロングビーチ港近くの海上にモンテビデオなど2隻、ニューヨーク港とジョージア州サバンナさんの近くにそれぞれ1隻だ。
3日(現地時間)、経済専門誌フォーチュンによると、'世界燃料サービス'は債権回収のため、韓進(ハンジン)海運・モンテビデオ号を相手に未払い燃料代金48万8750ドル(約5億4593万ウォン)に対する差押申請をカリフォルニア州の裁判所に提起した。 韓進(ハンジン)海運・モンテビデオ号がロングビーチ港に入港した場合、差し押さえられかねないと懸念して公海上に滞在している背景だ。
▲韓進(ハンジン)海運のコンテナ船'モンテビデオ号'が1日(現地時間)、米カリフォルニア州ロサンゼルスロングビーチ港近くの海に浮かんでいる。 接岸する場合、船舶が押収される可能性を憂慮して、港に入らずにいる。
韓進(ハンジン)海運は、米連邦裁判所に債務凍結効力を持った法案'チャプター15'を申請し、裁判所の決定を待っている。 連邦裁判所が数日内に'チャプター15'の承認決定を下せば、韓進(ハンジン)海運の船舶は入・出港が可能となるものとみられる。
韓進(ハンジン)海運・モンテビデオ号には、自主物量のほかにも海運同盟(アライアンス)の運搬量も船積みされている。 他の船舶会社が韓進(ハンジン)海運の船舶の処理過程に神経を尖らせている理由だ。
▲仕事を失ったシンガポール埠頭3日、シンガポールのコンテナターミナルのクレーンが荷役物量がなくて閑散とした姿を見せている。
韓進(ハンジン)海運が先月31日、法廷管理(企業回生手続き)を申請した直後、シンガポール裁判所は、傭船料を支払えなかった韓進(ハンジン)海運の船舶に措置を決定しており、ターミナルの物流会社は、すでに荷役費用が支払われた物量だけを処理している。
▲シンガポールで接収された韓進ローマ号
韓進海運船舶の入・出港を拒否したり、差し押さえたのは、韓国を含めて、米国・中国・日本・スペイン・ベトナム・シンガポールなど23カ国44港である。実際に船が押収されたのは、シンガポール港の”韓進ローマ号”だけだ。
ロングビーチ港にある韓進(ハンジン)海運専用ターミナルでは韓進海運が申請を受けた物品のうち、他の船舶に積載されたコンテナの荷役をすぐに処理している。 しかし、他のターミナルは、関連物量に対して物流会社で荷役費用を受けてから、荷役を処理しているのが実情だ。
(翻訳:みそっち)
未払いがたくさんありますからね、積み替えるお金さえも無いのです。
積荷は荷主が希望すれば船が差し押さえられても別の船に積み替えられることになっているのです。そのために保険に入っていたり海運グループに加入してるんですよね。 もちろんお金が掛かります。そんなお金さえ支払える目処がないのです。
今やどこも助けてくれないのです。行く先々の港でも債権者が入港を待ってるんですけどね。
そんな韓進海運の積み荷とは何でしょうか、電子部品や電化製品といわれていますね
外国に行った船は輸出品を下ろせないで困っています。つまり韓国から積んだものですね。まさか外国企業が韓国で買ってそれを運ぶ船に載せているなんて事はないでしょう。困るのは韓国企業ですね。
釜山港に入港できずにいるのは外国から帰ってきた船です、これは荷役業者への未払いでコンテナが下ろせないでいるんです。これは韓国企業が必要としているものを積んでいます。つまり困るのは韓国ってことです。
長引けば長引くほど韓国の首が絞まるようなことなのです。
まあ荷主のほうは船が沈没してもイイくらいの保険料を払ってますから心配してないのかな。差し押さえ拒否というのは船長の一存では決められません。船長は目的港についたら速やかに港湾作業に協力することになっています。公海とはいってもむやみにプカプカ浮いていてイイというものではありません。
債権者にとっては差し押さえ物件である船を渡したくないので公海で何かを待っているのです。
それは世界中の裁判所がそれぞれ出すことになる”差し押さえ禁止命令”だそうですよ。それがあれば取り立て屋さんも手出しできないのだそうです。その裁判所っていうのも世界中に港の数だけたくさんありますからね。”差し押さえ禁止命令”の出た港まで動き出す船が出てくるかもしれません。 目的地や最寄りの港ではなく船の保全ができる港を目指して動き出しそうなハナシもあるのです。
これは債権者にとっては手出しできないところへの逃避としか見えないでしょう。
それこそまさに荷主不在の”韓国型企業断末魔状況”と言えるかもしれません。
もはや世界中に韓進海運を助けてくれるひとなど誰もいないのです。
次回予告
シンちゃんの書けなかった韓国のトンカス事情